アーティスト
「Pa.LaC.E(パレス)」に
”まごころ”を聞いてみた。
2022年、サカイ引越センターの研修棟での撮影をもとに制作された映像作品「Vital Ghost」を発表したPa.LaC.E(京都芸術センター アーティスト・イン・レジデンスプログラム2021 公募採択アーティスト)。アート×サカイ引越センターという、想像もしなかったコラボレーションが実現しました。
なぜ、彼らはサカイ引越センターに興味を持ったのか、撮影を通して何を感じたのか、そして、彼らがアートに込める“まごころ”について聞いてみました。
■ Pa.LaC.E(パレス)
Valle Medina (バジェ・メディナ)とBenjamin Reynols(ベンジャミン・レイノルズ)によるアーティストグループ。2018年からロイヤルカレッジオブアーツにて建築デザインスタジオリーダーとして教鞭をとる。第50回新建築社 The Glass – ザ・ガラス(東京)最優秀賞をはじめ、国際的な賞を受賞。これまでにICA(英国)、ヴァンアベミュージアム(オランダ)、オスロ建築トリエンナーレ(ノルウェー)、バルセロナ現代文化センター(CCCB)、ボストン芸術センター(米国)、Basis voor Actuele Kunst – BAK(オランダ)、ロンドン建築財団(英国)で作品が紹介されている。彼らの作品は、Volume(アムステルダム)、EP(Sternberg Press)、e-Flux Journal(ニューヨーク)、Ecocore(ロンドン)、ED(ロサンゼルス)など広く出版されています。そのほか、多くの著名な個人コレクションやメトロポリタン美術館のパーマネント・コレクションに収蔵されている。
Pa.LaC.E ウェブサイト
■ 京都芸術センター「アーティスト・イン・レジデンスプログラム」
京都市中京区の旧小学校を活用した文化施設、京都芸術センターでは、2000年の開館当初から「アーティスト・イン・レジデンスプログラム」を実施しています。本事業は、異なる文化に触れることで新しい芸術表現を生み出そうとするアーティストや芸術分野の研究者等が、一定期間京都に滞在しながら創作活動や交流を行うプログラムです。
Pa.LaC.Eは「アーティスト・イン・レジデンスプログラム2021」で公募採択されましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により渡航が叶いませんでした。そのため、2021年はオンラインでプログラムを進め、サカイ引越センターの協力のもと、日本の撮影チームと共に映像作品「Vital Ghost」を制作しました。その後、渡航制限の緩和に伴い2022年に来日を果たし、同年7月から3ヶ月間の滞在制作を行いました。京都芸術センター ウェブサイト
第1回
サカイ引越センターに興味を持った訳
―「Vital Ghost」という作品を創る上で、なぜサカイ引越センターに興味を?
―What made you interested in Sakai Moving Service in creating the work “Vital Ghost”?
サカイ引越センターは、日本国内外にあるどんな引越会社とも一線を画していて、特に、高い効率性と細部へのこだわりを持っているに点に興味を持ちました。サカイ引越センターのご家財の取り扱いの丁寧さ、正確さ、約束を守るため、実際にご家財をどのようにして梱包し、安全に確実に運んでいるのかを記録したいと思いました。
There are several interesting aspects of Sakai Moving Service that sets it apart from other companies in Japan and those in other countries. We were particularly interested in the high level of efficiency and attention to detail of Sakai Moving Service. Since Sakai Moving Service is known for their punctuality, precision, and careful handling of items, we wanted to document how everything is packed and transported safely and securely.
また、お客様のご期待を超えるサービスで満足していただくために、梱包、開梱、ハウスクリーニングといった、それぞれのお客様に合ったサービスを提供している点にも興味を持ちました。
Another interesting aspect of Sakai Moving Service is how they often go above and beyond to ensure that their customers are satisfied, providing personalised and attentive service that can include helping with tasks like cleaning and unpacking.
興味深かったのは、より高い技術に到達するために、オペレーションの合理化や、引越経験を積み重ね、様々なアプローチを行っているところです。例えば、狭いスペースであっても、非常に重い家財であっても運ぶための、唯一無二の技術を持っている所です。
It was interesting for us to document how advanced techniques were performed and innovative approaches helped to streamline their operations and improve the moving experience. For example, unique and original techniques were used to assist with moving heavy items or navigating narrow spaces.
サカイ引越センターのプロ意識の高さや、品質、サービスに向き合う姿勢は、敬意を払う、細かいところへ気を配る、常に上を目指すといった、日本文化の伝統的価値観を反映していると思いました。
Lastly, Sakai Moving Service’s unique level of professionalism, quality, and service reflects the values of Japanese culture, such as respect, attention to detail, and a commitment to excellence.
―リモート撮影は体験してみていかがでしたか?
―How was your experience of remote shooting?
現場に立ち会うことなく、リモートで撮影を行うことは、複雑で難しいことではありますが、近年のデジタルの世界では有難いことに、一般的になりつつあります。リモート撮影時には、コミュニケーションや技術的な課題だけではなく、撮影環境のコントロールに限界があると思っていました。
Shooting a film remotely without being physically present can be a complex and challenging process, but thankfully it is becoming increasingly common in today’s digital world. When shooting remotely, we expected to encounter communication and technical challenges, as well as limitations in our ability to control the shooting environment.
映像撮影では、密なコミュニケーションが重要です。今回、時差や言語の違いなどはありましたが、コミュニケーションミスや遅れは発生せず、満足しています。さらに、リモート撮影においては、高速インターネット、ビデオ会議ソフト、そしてカメラのリモートコントロールといった専門的な設備と技術が必要です。
Effective communication became crucial in the film production. We faced obstacles such as time zone differences and language barriers, however it didn’t lead to miscommunication and delays. We were entirely happy with the shooting experience. Additionally, remote shooting required specialized equipment and technology, such as high-speed internet, reliable video conferencing software, and remote camera control.
実際に撮影現場へ行った時と同じレベルでの調整とはいきませんでしたが、素晴らしい京都芸術センターチームのおかげで、照明も音声もうまく調整することができ、感謝しています。
Despite not having the same level of control over the shooting environment as we would have if we were physically present, we were able to control lighting and sound quality, thanks to our great team organised by Kyoto Art Center.
―実際にサカイ引越センターのスタッフの動きを見て、どう感じられましたか?
―How did you feel and find when you saw the action of the Sakai Moving Service staff through shooting?
サカイ引越センターのスタッフが一丸となって取り組んでいる姿は、圧巻でした。複雑で難しい引越現場であっても、調整し、効率良く、専門知識を活かし、自信をもって取り組んでいました。
When Sakai Moving Service was working together as a team, it was an impressive sight to behold. The level of coordination, efficiency, and expertise on display inspired confidence in their ability to handle even the most complex and challenging moves.
最も印象的だったことは、引越チームが一体となっていたことです。それぞれのメンバーが、自分の役割を理解し、的確に動き、お互いに常に調整しあいながら、スムーズに進むように動いていました。互いに合図を出し、状況を読み取りながらコミュニケーションを取っていました。
One of the most striking things about watching the professional moving team in action is the way they seem to move as one. Each member of the team knows their role and performs it with precision, seamlessly coordinating with one another to ensure that everything runs smoothly. They communicate clearly and effectively using signals to stay in sync and anticipate each other’s needs.
また、非常に細かいところにも気を配っていました。高い梱包技術と梱包資材で家財を保護し、積み込み、積み下ろしの際にも傷つけないように細心の注意を払っています。
また、空間を最大限活用し、無駄な時間を最小限に抑え、スケジュール通りに運ぶために、専門の機器と運ぶ技術で、迅速に効率的に作業を行っています。
Another impressive aspect of watching the Sakai Moving Service team was their attention to detail. They take great care to protect the belongings, using high-quality packing materials, careful wrapping techniques, and strategic loading and unloading practices to prevent damage. They also work quickly and efficiently, utilizing specialized equipment and techniques to maximize space, minimize downtime, and keep the move on schedule.
第2回創造と教える・伝えるということ<5月23日公開>